要約すると・・・
- 仮想通貨は2008年にSatoshi Nakamoto(ナカモトサトシ)と名乗る人物によってネットに投稿された論文が起源
- 最初の取引は1万BTCとピザ1枚を交換する取引だった
- 2014年以降、第2のBitcoinを目指して、新たな仮想通貨が次々に生まれ、現在は約1,000種の仮想通貨が存在している
仮想通貨の誕生
2008年にSatoshi Nakamoto(ナカモトサトシ)と名乗る人物がインターネットに投稿した論文には仮想通貨の核となる理論「P2Pネットワークでの分散処理(現ブロックチェーン)」「秘密鍵による暗号管理」が記されていました。この論文から仮想通貨の歴史が始まる事になります。
この論文を元にたった3ヶ月でこの理論を形にしたソフトウェアが開発されました。そして生まれたのが最初の仮想通貨Bitcoinです。この時のBitcoinは利用価値を持たない、言ってしまえばおもちゃのお金と同じでした。
もし、この時に手にしたBitcoinを未だに保持しているとしたら間違いなく今、その人は億万長者でしょうね。ちなみに、きっかけとなったSatoshi Nakamotoが一体誰なのかは未だに判明しておらず、日本人かどうかも定かになっていません。
最初の取引は「宅配ピザ」だった!?
ソフトウェアが出来上がって1年後の2010年に初めての取引所が誕生しました。この取引所で初めての仮想通貨による売買が行われます。あるプログラマーがジョークでネットに投稿した「ピザと1万枚のBitcoinを交換しないか」というのを見た別のプログラマーがピザを注文したことに始まります。
1万BTCと2枚のピザとが取引された歴史的瞬間です。
ここから決済機能を持つ通貨としての取引が始まっていきます。この時期にはハッキングやシステムの不具合が数回起きており、不安定なものでしたが、利用できるサービスは拡大を続け、徐々に価値を上げていきました。
2014年 生まれ続ける新たな仮想通貨と破綻する取引所
2014年くらいになると、Bitcoinの理論を応用した新たな仮想通貨が次々に生まれ、現在ではその数は1,000種類と言われています。現在Bitcoinと双璧をなす仮想通貨Ethereumの開発もこの時期から始まっており、2015年7月のリリースへとつながっていきました。
一方、取引面ではマウントゴックスの破綻が市場に大きな影響を与えました。実際マウントゴックスの破綻は取引所の問題であり、仮想通貨自体のシステムに問題があるわけではなかったのですが、当時、日本では仮想通貨は終焉を迎えたかのように報じられました。(マウントゴックス事件に関して詳しくはこちら)
2017年 復活し、急拡大する仮想通貨
2014年、2015年は低迷期と言える程に、仮想通貨のサービスは拡大する一方で、価値はなかなか上昇しませんでした。
しかし、2016年に入るとBitcoinのフォークとなるBitcoin Classicが公開されたことを皮切りに右肩上がりで価値が上昇し、2017年、勢いを更に増し、多くの仮想通貨は爆発的に上昇しました。
2017年9月に入ると、中国政府が自国通貨の流出を防ぐために取引規制を強化したり、米銀JPモルガン・チェースのダイモン最高経営責任者が同行のトレーダーが「Bitcoinの取引を行ったとしたら解雇する」と発言したりしたことが影響して、価格が大幅に下落しました。
現在のBitcoinのチャートは下記のようになっており、急激な値下がりをはさみながらも長期的には右肩上がり上昇を続けています。