要約すると・・・
バットとは
仮想通貨バットはBasic Attention Tokenの頭文字を取って命名されました。バットの特徴は、WEBブラウザBrave(ブレイブ)を通じて取引が行われる点です。サイト運営者であるパブリッシャーと広告主、そしてユーザー間で取引できるトークン=仮想通貨を導入することで、サイト広告に絡む利権の流れを大きく変化させる狙いがあります。
ユーザーはバットを購入するうえで専用ブラウザBraveを使い、そのデータがパブリッシャーに提供されますが、報酬としてバットを受け取ることができます。Braveに広告をアップする広告主は、ユーザーに向けた広告を従来のブラウザよりも無駄を省いて表示することができます。専用ブラウザでユーザーを囲い込むことでbot対策などにも有効で、広告費用が効率化できます。その結果、ユーザーに対して直接的に利益を還元できるのが仮想通貨バットの強みです。
バットのこれまでの値動き
ブラウザ広告の仕組みに一石を投じる仮想通貨バットのコンセプトは画期的で、市場からの大きな期待を集めました。上場した当初はわずか30秒足らずで約3600万ドル、日本円でおよそ38億円が完売という記録的なセールス結果を達成しました。
上場直後には高騰していたバットの相場は、円換算で25円ほどまで伸ばしてから落ち着き、下落傾向にありましたが、2017年夏にかけて回復しつつあります。2017年12月には約60円まで上昇している注目の仮想通貨です。
バットを取引できる国内取引所はなく、取引するにはBinanceやBittrexなどの海外取引所を活用する必要があります。
バットの将来性
ユーザーにとって魅力的なコンセプトを打ち出したバットですが、専用ブラウザが必要なことは同時に将来性について疑問も抱かせます。それというのもWEBブラウザは、巨大企業であるGoogle・マイクロソフトが大部分を掌握しているため、バットの対応ブラウザであるBraveがここに大きく食い込める余地は無さそうだからです。
もしもブラウザ上の広告に対して、ユーザーが仮想通貨を受け取れるシステムが定着してくれば、今後に期待感も持てるようになります。そのためにはGoogleやマイクロソフトがバットの仕組みに着目し、提携する動きが見えてこないと難しいでしょう。